[本]読了

中越地震の時に崩れた土砂に車ごと巻き込まれ、4日後に救出された皆川優太君の将来の夢は、宇宙飛行士になることだそうだ。「宇宙飛行士になってお母さんとお姉ちゃんに会いに行くんだ」とテレビのニュースで言っていた。
俺はこの言葉を聞いてドキッとした。子供って、実は凄い世界を見てるんじゃないだろうか?と思ったね。なぜかというと、そのニュースを見る直前に「ソラリスの陽のもとに」を読み終わったところだったから。
 
以下ネタバレあり。
 
この本は簡単に言うと、ソラリスという惑星にある海が、人間の記憶の中からもっとも深く刻み込まれたものを読み取り、そのもの(者)に姿を変えて現れて来るんだけど、それらを巡って宇宙における知性と認識の問題に迫るという話し。
優太君は、ただ「お母さんたちは星になった」と聞かされたから、あんなこと言っただけだと思うけど、丁度こんな話しの本を読んでいたところにあの優太君の言葉を聞いたから、もし優太君がソラリスに行ったら、現れるのはお母さんなんだろうな〜・・・なんて、ふと思ったわけです。
それにしても、確かSFは初めて読んだのかな?20歳ぐらいの時に読んだ瀬名秀明の「BRAIN VALLEY〈下〉」がSFならば、2冊目ということになるな。こういった類のSFなら嫌いじゃないんだけど、いかんせん読むのに疲れるからなかなか手が出ない。でもたまにはこういう本もいいかな。