空海をめぐる冒険(ウマイ!笑)

幸福論

幸福論

須藤元気の本2冊目。
この人、格闘家ではなく思想家です。そういえば戦ってる映像を見た記憶がないな(俺は格闘技にはあまり興味がないから)。
この本は、ふと思い立って四国八十八カ所を旅した著者が、そこで思い感じたことを「幸福」というテーマで書き綴ったものです。お遍路の旅についての描写や、風景やお寺や仏像の写真も綺麗で迫力があって、この本を読んだ人は四国を旅したくなるなるんじゃないだろうか。まあ俺はいつも見ている風景ですが(笑)。
それだけではなく、生き方や物事の本質や考え方についていろいろ書かれていて、この言葉がまた素晴らしい。↓に付箋を貼った言葉を厳選して書き記しておこう。同じ年生まれと言うこともあって、ギャグのネタもよく分かるのが面白かった。いいものを読ませてもらった。ありがとう。

他人を変えようとするのではなく、まず自分を変える。世界や他人を変えたがる人が多いが、自分を変えたがる人は少ない。結局、幸せのために職場や恋人を変えても、自分自身が変わらなければ、どこに就職しようと誰とつき合おうと一時的な幸せ以外、何も変わらない。
真実は、自分が変われば世界が変わる。

「世の中に不満があるなら自分を変えろ!」ですね。

どんな文明でもデザインでも高度化すればするほどシンプルになっていくのではないかと思う。今の世の中のように、政治にしても法律にしてもより複雑化していく社会というのは、逆に文明の退化を表しているのではないだろうか。複雑になりすぎることによって、どんどん本質から離れてしまっているような気がする。

「成功しているから満足しているのではなく、満足していたから成功したのだ」
「幸福だから楽しいのではなく、楽しんでいるから幸福なのだ」
つまり、経験が在り方を生むのではなく、在り方が経験を生むのである。

人は過去も未来も生きることができず、リアリティーとは、この瞬間だけである。過去は変えられないけれども、そのとらえ方はいくらでも変えることができる。そのとらえ方によって、過去の経験が豊かなものにも辛いものにも変わる。そして、今が幸せであれば、未来もまた幸せになる。だからこそ、今、この瞬間を幸せに生きる。