いや〜、感激。

猫だましい (新潮文庫)

猫だましい (新潮文庫)

この本は古今東西の猫の物語を取り上げて、それを人間のたましいとの関連において河合隼雄さんが語っている本です。
これに取り上げられている本をちょっと書いてみよう。
「牡猫ムル」「長靴をはいた猫」「空飛び猫」「鍋島猫騒動」「100万回生きたねこ」「トマシーナ」「猫と庄造と二人のおんな」「綿の国星」この他にも宮沢賢治の書いた猫の話や、日本昔話の猫の話し、エジプトの猫神の話しなど、神話から昔話から文学や絵本、しまいには少女漫画にまで至るさまざまな話しが取り上げられている。
が、残念ながら自分が読んだことのある話は、日本昔話の十二支の話しだけだったというのが何とも情けない。。。しかしこの本を読むと、どれも原作を読んでみたくなってしまうんだよね〜。まあ、それは大変なので、とりあえず「空飛び猫」は村上春樹訳ということもあるので、ちょっと読んでみたいと思っている。
いや〜、しかし、やはり河合さんの語り口は素晴らしいな〜。こういう人の話を1度でいいから直に聞いてみたいよな〜。ちょっと印象に残った部分をメモしておこう。

猫好きな人は、猫を愛撫するときに特別なよろこびを感じる人が多いだろう。(中略) 猫の1番喜ぶ、頸のあたりを撫ぜてやると、猫はいかにも気持ちよさそうな顔をして「ゴロゴロ」と喉を鳴らす。そのうちに、人が猫を撫ぜているのか、猫が人を愛撫してくれているのかわからないような状態になってきて、"二人だけ"の世界のなかに溶けこんでしまうようになる。〜

なるほど。ホント、どっちが癒されているんだかね(笑)。