神とは何か?信仰とは何か?

沈黙 (新潮文庫)

沈黙 (新潮文庫)

この本が訴えかけるテーマが重くて深い為に、あれこれと考えてしまって、なかなか想いがまとまらない。
何かを信じる事で他人が殺されるという現実の中で、その信仰を守り通すことにどれだけの意味があるのか?自分の信仰を(見せ掛けだけでも)否定する事によって、多くの人が殺されずに済むという場合、その行為は正しいのか間違っているのか?そうするべきかそうするべきではないのか?・・・。
特に信仰を持たない自分にとって、その答えを出す事は簡単なんだけど、何かを強く信じる人にとってこれは重要な問題なのだという事は分かる。そして、自分のような考えの人もいろんな意味で考えなくてはいけない問題なんだろう。
ただ1つ、決定的に間違っていると思うのは、豊臣・徳川によるキリスト教弾圧政策。それに従い虐殺を繰り返す役人。それを見てあざ笑う農民。全て間違っている。これはこの本の主題ではないし、今更こんなこと言っても始まらないんだけど・・・。間違ってるものは間違ってる。
今でもこういう国があるんだよね〜。悲しい事です。。。